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キャンペーンの結果(流星数)

時刻ごとの流星数集計

1時間あたりの流星数

観察日時ごとに、観察された流星の数を、1時間あたりの流星数におおまかに換算してグラフにしました。

グラフ
グラフのデータ

キャンペーン期間中を通じて、ほぼ1時間あたり5個以上の流星を観察することができたようです。
12月11〜12日は、報告数が少ないため、データのばらつきが大きくなりましたが、おおむね1時間あたり5〜10個程度観察されたのではないかと推測されます。

12〜13日は、1夜を通してほぼ1時間あたり10個前後で推移しました。0時台が最も多く、1時間あたり約12個となりました。

1時間あたりの流星数が最も多かったのは、13〜14日の夜でした。22時台と3時台で、1時間あたり20個以上を記録しました。1夜を通して1時間あたり15〜25個程度観察できたようです。

14〜15日の夜は、前夜に比べると若干少なめでしたが、安定して1時間あたり15個前後を記録しています。しかし、極大を過ぎていたためか、明け方近くの4時台以降で急に流星数が減ったようです。

キャンペーンでは、市街地で星が見づらい地域の観察結果も含めて、報告をいただいております。これまでのキャンペーンでは、この観察結果の値は、空の暗い条件のよい場所での観察と比較するとおよそ4分の1〜5分の1となっていました。このことを考慮すると、空が暗く観察条件の良い場所では、12月13〜14日の夜はおよそ1時間あたり60〜120個程度、14〜15日の夜は1時間あたり60〜80個程度の流星が見られたのではないかと、推測されます。

※ 正確な流星の個数・観察時間・雲の量・空の暗さなどはご報告いただいておりませんし、流星の出現数は放射点の高度によっても違います。その他にもいろいろ不確定な要素がありますので、ここで算出した流星数や変動の傾向が、現実をそのまま表しているかどうかは確かではありません。ご了承ください。

※ キャンペーン期間中に掲載した速報集計のグラフでは、観察報告の少ない時間帯で流星数が突出して多いという結果となっていました。これは、観察数が少ないことで誤差が大きくなり、これが反映してしまったものと考えられます。

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参考:他の機関による集計との比較

日本流星研究会の速報集計では、「ZHR」という理想的な条件に換算した場合の1時間あたり流星数を表す値が、12月13〜14日の夜で約108、14〜15日の夜で約82となっています。この値は、キャンペーンの結果から推測される値に近いと思われます。その他の夜も含めた全体的な傾向も、キャンペーンの結果と似た傾向だったようです。

IMO(国際流星機構)の集計では、12月13日16時(世界時、日本時では14日1時)から14日4時(世界時、日本では14日13時)まで、ふたご座流星群の活動はかなり活発だったと報告されています。「ZHR」の値は、この期間に80〜140の間で増減を繰り返していた模様です。キャンペーンの結果でもやはり一番活発だった日本の13〜14日の夜がこの期間に該当します。
その後若干流星数は減りますが、14日20時(世界時、日本時では15日5時)頃までは活発な状況が継続し、「ZHR」の値は80〜100程度で増減していた模様です。キャンペーンの結果で前夜より若干少なくなった日本の14〜15日の夜の時間帯が、これに該当します。それぞれ、キャンペーンの結果とよく合った傾向のように思われます。

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明るい流星(火球)の出現について

12月14〜15日の夜に非常に多くの明るい流星が出現しました。この1夜で数十個出現したとの報告もあるようです。このような、おおむね-3等よりも明るい流星は「火球」と呼ばれます。キャンペーンの報告コメントもたくさん頂いており、多くの方が目撃されたようです。このような明るい流星ならば、市街地のような空の明るい場所でも見ることができたかもしれませんね。
ふたご座流星群で、今年のようにたくさんの火球が流れることは、これまでほとんどありませんでした。今年が特別な年だったのかどうかは、来年以降も観測してみないとわかりません。今後のふたご座流星群の動向に、ぜひご注目ください。
なおキャンペーンのトップページには、12月14日23時10分頃に出現した火球の画像をご紹介しております。ぜひご参照ください。

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