2004年6月8日、日本では130年ぶり、世界的にも122年ぶりに、金星が太陽面を横切る現象がありましたが、全国的にお天気が悪かったようです。それから8年が経ち、2012年6月6日、21世紀では最後の「金星の太陽面通過」を迎えます。いま、世界に生きている人々にとって、おそらく人生最後の観望チャンスです。次回は105年後、2117年12月11日まで起こりません。
今回の金星の太陽面通過に関して、国立天文台が撮影した画像をまとめました。岡山天体物理観測所 65cmクーデ型太陽望遠鏡で太陽投影板に映した太陽像の動画をはじめ、「ひので」から見た金星の太陽面通過、電波で見た太陽面通過、石垣島で撮影された速報画像などをご覧になれます。
国立天文台が撮影した金星の太陽面通過
地球から見て、金星や水星が太陽の前面を横切る現象を「日面経過」あるいは「太陽面通過」と呼んでいます。
国立天文台暦計算室が提供する情報(理科年表を含む)においては、原則として「日面経過」という用語で統一しています。
2004年に、天文の教育普及関係者より「太陽面通過」という用語で統一することが提案された経緯から、現在では教育関係、報道関係で「太陽面通過」が多く用いられているようです。それにあわせて、この記事でも「太陽面通過」を主に用いています。
なお、ほかに「日面通過」「太陽面経過」という用語も見かけますが、誤りではありません。
「日面経過」という用語についての詳しい解説は次のページを参照してください。