全体(一部方法別)|観察日毎集計|観察期間毎(割合)|観察方法|
全体の観察結果の集計です。表とグラフ両方にまとめました。
観察方法 | 見えた | 見えたかな? | 見えなかった | 天候が悪い | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
全体 | 289 (43.3%) | 72 (10.8%) | 151 (22.6%) | 155 (23.2%) | 667 |
肉眼 | 24 (11.3%) | 15 (7.1%) | 62 (29.2%) | 111 (52.4%) | 212 |
双眼鏡 | 171 (52.8%) | 48 (14.8%) | 68 (21.0%) | 37 (11.4%) | 324 |
望遠鏡 | 42 (64.6%) | 3 (4.6%) | 13 (20.0%) | 7 (10.8%) | 65 |
カメラ | 52 (78.8%) | 6 (9.1%) | 8 (12.1%) | 0 (0.0%) | 66 |
667件のご報告のうち「見えた」と回答された方は289件で、全体の43.3%の方が、ハートレイ彗星を観察することができたようです。また「見えたかな?」と回答した方も72件あり、これを含めると5割強の方は、一応見えたようです。
一方で151件、22.6%の方は、残念ながら「見えなかった」との回答でした。ハートレイ彗星は予想以上に淡くぼんやりと広がっていたため、市街地でかなり見づらかったことが影響したかもしれません。
また「天候が悪い」と回答された方は155件、23.2%に達しました。約4分の1の方が天気が悪いと回答いただきましたが、悪天候で最初から観察にチャレンジしなかった方もさらに多いと思います。特に10月後半は全国的に天気が悪く、大変残念でした。
また手段別では、肉眼で「見えた」という方が、わずか11.3%(24件)にとどまりました。「天候が悪い」場合場合には、観察方法を「肉眼」として報告している方が多く、この影響で割合が多少低くなっていますが、それを割り引いてもハートレイ彗星を肉眼で観察するのは難しかったようです。
「天候が悪い」を除くと、全体では56.4%の人が「見えた」と報告しています。観察方法別では、「肉眼」がもっとも低く「見えた」という人はわずか23.8%でした。双眼鏡では59.6%、望遠鏡では72.4%の人が「見えた」と報告されていますので、ハートレイ彗星をより確実に見るためには、双眼鏡か望遠鏡が必要だったようです。
また、今回は「カメラ」による撮影もご報告いただきました。カメラでは78.8%の人が「見えた」と報告しており、かなり多くの人が撮影できたようです。
観察日ごとの報告件数をグラフにしました。
最も報告が多かったのは、10月18日夜で、57件ご報告いただきました。地球最接近の10月21日を前にして、報道などでとりあげられた影響かもしれません。ただ「見えなかった」という人が多くみられました。
なお、10月20日夜以降11月1日夜までの期間は、報告数があまり多くありませんでした。「天候が悪い」という報告が多く見られ、残念ながらほとんどの人が観察できなかった模様です。
一方、11月2日夜から11月7日夜の期間は、およそ30〜50件ずつのご報告をいただきました。「天候が悪い」という報告も少なく、天気に恵まれて多くの方が観察にチャレンジしていただけたようでした。
観察期間ごとの観察結果をグラフにしました。なお「天候が悪い」は除いて集計しました。
今回は、約一カ月間と期間が長かったため、キャンペーンページでは3つの期間に分けて、観察を案内致しました。
10月14日夜〜21日夜と、11月1日夜〜14日の夜の期間では、ほぼ同じ結果が得られ、全体のおよそ60%の方が「見えた」と報告されました。
一方で10月22日夜〜31日夜の期間では「見えた」方の割合が減少し、およそ40%となっています。この期間では、月明かりの影響を受け観察条件が良くなく、その影響が考えられますが、さらに悪天候の影響もあったのかもしれません。
期間毎の見え方の違いから、ハートレイ彗星の明るさの変化を推測できるかもしれないと思っておりましたが、今回は彗星の明るさを推測できるような結果は得られませんでした。
ご報告いただいた観察方法の割合を集計しました。
観察方法では、「双眼鏡」での観察が最も多く48.6%(324件)でした。半数近くの方が、双眼鏡を使用しており、ハートレイ彗星が肉眼では見づらかったことがうかがえます。
次いで「肉眼」が31.8%(212件)でした。また「望遠鏡」を使用された方は9.7%(66件)でした。また今回新たに設けました「カメラ」で撮影した方は、望遠鏡とほぼ同数の9.9%(66件)でした。