2012年5月21日 金環日食

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日食とは

日食が起きる仕組み

「日食」とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。

太陽が月によって全部隠されるときには「皆既日食(または皆既食)」と呼ばれます。

また、太陽のほうが月より大きく見えるために月のまわりから太陽がはみ出して見えるときには「金環日食(または金環食)」と呼ばれます。今回は日本の一部の地域でこの「金環日食」が見られます。

太陽の一部だけが月に隠されるときには「部分日食(または部分食)」と呼ばれます。

図では、金環日食が起こる仕組みを、地球の外からの視点で示しています。相対的に、太陽が地球に近く、月が地球から遠いときに日食が起こると、太陽によってできる月の影は地球の表面まで届きません。このような場合、月の影の延長上の地点には、太陽の縁からの光だけが届いて金環日食が起こり、そのまわりの地点では部分日食が起こります。

日食は、見る場所によって、どのくらい深く欠けるかも違いますし、日食が始まる時刻や一番大きく欠ける時刻・日食が終わる時刻も違います。

日本でこれから見られる日食(中心食)

2012年5月21日の次に日本で見られる中心食(金環日食・皆既日食)は、2030年6月1日の金環日食です。北海道の大部分でこの金環日食を観察することができます。

また、この次に日本で皆既日食が見られるのは2035年9月2日です。中部地方の一部、関東地方の北部などでこの皆既日食を観察することができます。

これらの日食全体の状況につきましては、暦計算室の日食各地予報で、「2030/06/01金環日食」「2035/09/02皆既日食」のいずれかを指定し、「食全体の状況を調べる」を指定することで調べることができます。また同様に「中心食帯を調べる」を指定することで、「金環日食」または「皆既日食」の見られる地域(中心食帯)を詳しく調べることができます。ぜひご利用ください。

また、近年で、中心食帯が日本の陸地を通る(通った)日食を表にまとめます。

近年の日本の陸地を通る(通った)日食
年月日中心食の種類見られる地域
1987年9月23日金環食沖縄本島など
2009年7月22日皆既食トカラ列島、屋久島、種子島・奄美大島の一部など
2012年5月21日金環食九州南部・四国の大部分・紀伊半島から本州の関東付近にかけてなど
2030年6月1日金環食北海道の大部分など
2035年9月2日皆既食中部・関東の一部など

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