Geminids meteors2012 ふたご座流星群を眺めよう―12月12日~16日 ふたご座流星群―

国立天文台
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感想(コメント)

キャンペーンの結果(感想)

今回のキャンペーンでは、741件という大変多くの感想をいただきました。本当にありがとうございました。ほんの一部になってしまいますが、皆さまの感想を抜粋してご紹介します。

ご紹介できなかったものも含めて、すべての感想に目を通しております。いただいたご意見などはこれからのキャンペーンの参考にさせていただきます。

感想

流星を見ることができた

人生で、初めて、流星群を見ました!! たった40分で流星が41回も見れましたよ。 とても、とても、とても感動しました!(鹿児島県、13~15才、13日23時台に31~40分で31~40個)

今年はいつもより多く流星が見られた気がします。とても楽しかった♪(神奈川県、30~39才、12日23時台に51~60分で21~30個)

今年のふたご群は好条件の為か流星の数が多く、記録が間に合わないほどで、観測を始めてからこんなに流れるのを見るのは初めてでした。寒い中観測した甲斐がありました。(石川県、19~22才、14日3時台に51~60分で41~50個)

学童保育の子ども達18名(1~6年)と一緒に観察しました。グランドに円形で寝て仰ぎ、保護者も含めて全員の見た流星数です。(千葉県、60~69才、13日20時台に51~60分で31~40個)

放射点から空のあらゆる方向に流れる星を見たのは初めてでした。8月のペルセウス座流星群はあいにくの曇天で見られなかっただけに、冬の壮大な天体ショーを楽しむ事ができて感激しました。(東京都、40~49才、14日2時台に21~30分で6~10個)

宇宙のホタルみたいだった。(岡山県、~9才、14日4時台に21~30分で11~20個)

只今グアム在住、島の北ジーゴ村にて観測しました。強風で星が瞬いていましたが、雲も少なく快晴で、かなり明るい流星を観測することができました。今回は初めて7歳の子供も観測に参加し、星空の神秘に感動していました。(海外、30~39才、14日21時台に51~60分で3~5個)

冬の北陸には珍しく快晴の夜空で、豪華絢爛な冬の星座と満天星のもとで観望できました。しかし、寒かったのであまり長時間観望は諦めました。私がみた時間帯の流星は2等から3等級のものでしたが、4時頃に見た知人は明るいものが活発に流れていたとのこと。夏のペルセ群は悪天候で見られなかっただけに、久々に新鮮な思いを新たにしました、(石川県、50~59才、13日23時台に21~30分で6~10個)

久し振りに短時間でたくさんの流星をみることができました。 小3の夏に高原でペルセウス座流星群を見て以来流星群のとりこになり観察を続けましたが、東京の空ではいつも良くても1時間に1個くらいしか見られませんでした。 今回は観測条件が良かったこともあり(寒かったですが・・)東京の空でも充分に楽しめました。(東京都、13~15才、14日0時台に11~20分で6~10個)

30分以上見ていて、見えないと飽きてしまうが、家に戻っている間に出現するかと思うと、落ち着かない。暖かい環境で2・3時間見ていたいが、寒くてやはり家に戻ってしまう。それでももう一度見に行かざるを得ない。(東京都、60~69才、13日21時台に31~40分で1個)

→ 担当より:今回のふたご座流星群では、大変多くの流星を見ることができたという感想をたくさんいただきました。中には、これまで観察した流星群の中でも一番か二番目に多かった、という方もいらっしゃいました。流星の数が多かったため、放射点からあらゆる方向に放射状に流星が出現する様子を実感した方もいらっしゃるようです。

流星を(あまり)見ることができなかった

天気は良好だったが、期待していたほどの数は見えなかった。 (兵庫県、70才~、14日5時台以降に31~40分で1個)

週末は天気が悪そうなので、13〜14日の夜中しかチャンスはないと思ってがんばりましたが見えずがっかりです。(神奈川県、30~39才、14日0時台に21~30分で0個)

ついに雨が降り出した。(兵庫県、70才~、14日21時台に10分以下で0個)

今回は空一面に雲があり、流星を見ることができなかったが、「ゼロ」もデータになると伺ったので報告しました。(埼玉県、40~49才、14日22時台に11~20分で0個)

→ 担当より:流星を(あまり)ご覧になれなかった皆さん、残念でしたね。ふたご座流星群では毎年比較的多くの流星が出現しますので、来年以降もまた挑戦してみてください。
それから、「見えなかった」という報告も、その地域での見え方を示す貴重なデータになりますので、これからもご報告いただければと思います。

天文施設やイベントなどで観察した

上野の科学博物館脇で観察しました。 光害で暗い流星はほとんど見えず 1~2等星相当以上のものしかカウントしていません。(東京都、60~69才、14日0時台に51~60分で6~10個)

焼津市の海岸で科学館の職員と観察と写真撮影をしました。 観察していて何となくですが、流星はずっと出現し続けているのではなく、出る時間と出ない時間or少ない時間というように間欠しているように思いました。(静岡県、30~39才、13日21時台に11~20分で3~5個)

色々思ったことや感想など

些細なことで小言をいい、険悪な雰囲気になった中1の息子を「寝る前にちょっと表に出てみよう」と誘い出し、冷たく澄んだ星空を見上げた。すぐに寒さに負けそうになったが、何とか粘った5分の間に三つもの流れ星。記念にご報告。(島根県、40~49才、12日20時台に10分以下で3~5個)

先月末に 大切な人がこの世界から いなくなりました。 星に祈りを。 星に願いを。 この想いがお星さまに届くことを願って。 私の想いが どうか彼に届きますように。 このあとも、想いの数だけ 流星を探し続けます。 天体って不思議だね。大きいね。 今夜は素敵な空のプレゼントをありがとう。(兵庫県、30~39才、13日0時台に11~20分で1個)

思ったほど見つけられず残念でした。 何年か前のしし座流星群が素晴らしかったので、今回も期待したのですが、、、 (愛知県、50~59才、14日1時台に11~20分で2個)

→ 担当より:2001年のしし座流星群のことでしょうか。あのときのように、1時間に千個以上というたくさんの流星が出現するような現象は、一生のうちに一度あるかないかというような大変珍しいものです。そこまで期待されてしまうとふたご座流星群が「かわいそう」かもしれません。

中学理科の教師で授業で紹介しました。オリオン座の2等星までしか見えない夜空ですが、10分粘れば1,2個は見えました。深夜だけど。去年の皆既月食も夜中だったなあ。(大阪府、50~59才、14日1時台に11~20分で2個)

→ 担当より:授業で取り上げてくださりありがとうございます。生徒の皆さんは流星を見ることができたでしょうか。

14日15日は、天候が優れず観測が困難でしたが12日13日は、流星群の観測に成功し、群流星と散流星の区別ができるようカウント方法を工夫したり、資料を集め原理について理解を深めることができました。また、流星群についての知識を深めるため地域の観測会に参加したりしました。13日の新月のような天文現象に影響をあたえるようなデータを事前に調べるなど観測するにあたっての準備もしっかり行うことができました。今後もこのような天文現象についての情報を積極的に集め、観測やそれに伴っての自分なりの研究に生かしていこうと考えています。 (群馬県、13~15才、13日23時台に11~20分で6~10個)

→ 担当より:いろいろ工夫しているようですね。研究頑張ってください。もし流星に興味があるのでしたら、「もっと詳しく観察するために」などをご覧になって、本格的な観測をしてみるのもよいかもしれませんね。

疑問・質問など

ふたご座流星群とほかの流星を見分けるのは難しかったです。(光跡の長さを見極めきれない…)(茨城県、40~49才、13日23時台に31~40分で11~20個)

毎回意識をして見ているのですが、 今回であれば、ふたご座流星群と他の流星群の区別が付けにくいのですが、どのように判断をすればよいのかアドバイスがあればお願いいたします。(徳島県、40~49才、13日21時台に51~60分で11~20個)

→ 担当より:流星の経路を逆にたどって、ふたご座流星群の放射点を通るようでしたら、ふたご座流星群の流星である可能性が高くなります。より詳しくは「ふたご座流星群かどうかの見分け方」をご覧ください。
ただ、流星の経路の長さを考えると、ふたご座流星群の流星かそうでないかベテランの観測者でも判断ができない場合もあります。本格的な観測でなければ、あまりこだわらなくてもよいでしょう。
ふたご座流星群の流星かどうかを確定的に判断するには、少し手間のかかる観測が必要です。複数の地点からの観測で流星の経路を立体的に決め、さらに流星の速度を観測することで、流星の元になった物体が宇宙空間でどのような軌道を持っていたかがわかります。それがふたご座流星群に特有の軌道と一致すれば、その流星がふたご座流星群の流星であると判断されます。

流星群の放射点は、星座と一緒に移動していくものなのか、それとも一定の方角とかで決まっていて、星座は移動しても放射点は動かないのかがわからず、時間を変えて見ようとしたときどちらを見ればいいのかわかりませんでした。(神奈川県、40~49才、13日23時台に21~30分で6~10個)

→ 担当より:流星群の放射点は、星座と一緒に移動していきます。(そうでないと、放射点を星座の図の中に描くことができなくなってしまいます。)実は、星座に対する放射点の位置は日々わずかずつ移動していますが、長い期間観察するのでなければあまり気にする必要はないでしょう。

質問  うすく流れたのも流星群ですか?(京都府、16~18才、14日0時台に10分以下で1個)

→ 担当より:流星群の流星かどうかの見分け方は、暗い流星であっても同じです。流星の元になる物体(砂粒のようなものです)の大きさや自分から流星までの距離などによって、流星の(みかけの)明るさは変わります。

流星群はよく観察するのですが、視野の端っこを流れた気がするような感じで『今の流星かな?』という事が多いです…。市街地だからかもしれませんが、ハッキリ見られるコツや首が疲れない見方(笑)を知りたいです!(愛知県、30~39才、13日22時台に21~30分で3~5個)

→ 担当より:目の仕組みに関係があるのかもしれません。視野の中心には暗い光への感度が低い細胞があり、視野の周辺に感度の高い細胞があるようです。そのために、視野の中心より端の方が、暗い流星に気づきやすいのかもしれません。
首が疲れないように流星を観察するには、「他に注意することは?」に書きましたように、レジャーシートなどを用意して寝転がったまま観察することをお勧めします。

流れ星は本当に尾を引いているのですね。ロマンチックでした。(東京都、30~39才、14日1時台に11~20分で3~5個)

→ 担当より:流星が尾を引いたように見えることがあります。この、尾の部分を「痕(こん)」と呼びます。痕は、あっという間に消えてしまうものがほとんどで、そのようなものは「短痕(たんこん)」と呼ばれます。しかし、まれに数秒から数十秒、あるいはそれ以上見えているものもあり、そのような痕を「永続痕(えいぞくこん)」と呼びます。永続痕は、上空の大気に流されて、次第に形を変えながら薄くなって消えていきます。

約1時間無風状態の中、我が家の庭で椅子に腰かけ、白い息を吐きながら観察しました。オリオン座を中心にして眺めていました。今回は3回目の報告になりますが季節的に寒い時期が多いのは何故でしょうですネ。。(和歌山県、60~69才、14日1時台に41~50分で11~20個)

→ 担当より:確かに、よく話題に上るオリオン座流星群・しし座流星群・ふたご座流星群・しぶんぎ座流星群などは寒い時期の流星群です。しかし、「よくある質問」の「流れ星はいつ見える?」を見ていただくとわかりますように、寒くない時期にも多くの流星群が活動しています。

実は12日以前の11日、10日にもふたご群らしき流星を見ています。夜中の20:00から24:00頃より朝方の方が流れる星が多いような気がします。今年は新月で晴れて、ラッキーでした。今回はふたご座付近が放射点であること、ふたご群はゆっくり流れることがよく分かりました。(山梨県、60~69才、14日4時台に41~50分で11~20個)

→ 担当より:ふたご座流星群の放射点は、午前2時頃に最も高度が高くなります。もし流星群の活動の活発さが変わらないとすると、放射点の高度が高いほど流星の出現数は多くなりますので、流星の出現数も午前2時頃に最も多くなることになります。そのようなことも関係しているのかもしれません。詳しくは「流星がいちばん多く見えるのはいつか」をご覧ください。

長短の軌跡を持つ見ていて飽きない流星でした。以外と沢山見られ、早起きした甲斐がありました。一つ2回瞬いた 不思議な流星も見ました。人工衛星は太陽光で反射することありますか?(岐阜県、30~39才、14日5時台以降に11~20分で11~20個)

→ 担当より:一度暗くなりかけてから、もう一度爆発的に明るくなる流星もあります。ご覧になったものは、そのような流星だったのかもしれませんね。
それから、肉眼で見えるような明るい人工衛星は、みんな、太陽の光を反射することで光って見えています。ですから、おおよそで言うと、上空に太陽の光が届いている、日の入り後数時間や日の出前数時間にしか見ることができません。

「流れ星に願いを込める」というのは、日本独特の風習?それともどこか海外から渡来した風習が定着した?素朴な疑問です。(東京都、50~59才、13日23時台に10分以下で1個)

→ 担当より:申し訳ありませんが、国立天文台では、疑問に思われているような、民俗学的な観点での研究をしておりません。「流れ星の文化誌」(成山堂書店)という書籍には詳しい説明があるようです。恐れ入りますが、そのようなものをご覧いただけますでしょうか。

星座がよくわからないので、○○座流星群、といった時に観察ポイントがピンと来ないことが多いです。今回はふたご座を知っていたので、見てみました。(神奈川県、50~59才、13日1時台に31~40分で6~10個)

→ 担当より:この機会に、星座早見盤などを使って、星座を覚えてみてはいかがでしょうか。星座がわかるようになると、星空を見上げるのがさらに楽しくなると思います。

ふたご座流星群とは違うと思いますが、オリオン座の東側で3〜4個平行に列んで流れる流星を見ました。なんだったんでしょう?(福岡県、50~59才、14日0時台に31~40分で1個)

→ 担当より:何だったのでしょうね。放射点から少し離れたところに、わずかに位置の違うふたご座流星群の流星が出現すると、流星の軌跡は平行に近いように見えるかもしれませんね。いかがでしょう。

12月13日の23時頃、オリオン座から少々離れた右側で火球が見られました。同様のものが見られたという情報がありましたら、お教えください。(群馬県、50~59才、13日23時台に51~60分で21~30個)

→ 担当より:このキャンペーンでは、流星の正確な出現時刻や見えた方向などを報告していただいておりませんので、ある方がご覧になった流星が、他の方がご覧になった流星と同じものかどうかの判断がつきません。また、国立天文台では流星の観測・情報の収集はおこなっておりませんので、申し訳ありませんが、お伝えできる情報がありません。
アマチュアの組織が運営している「日本火球ネットワーク」というウェブサイトでは明るい流星の情報を収集しており、流星を見た方が自由に書き込める掲示板があります。参考になさってみてはいかがでしょうか。
日本火球ネットワーク

予報は、できませんか?(東京都、50~59才、14日0時台に31~40分で6~10個)

→ 担当より:「何日の何時何分に流星が最も多く見られる」というような予想をお考えでしょうか。今回のふたご座流星群では、12月13日から14日の夜に最も流星を多く見られるだろうと予想していました。「何日の何時何分」というようなさらに詳しい予想ということになりますと、残念ながら、現在の知識では実現することができません。流星の元になる物体の分布などがそこまで詳しくわからないためです。
一方で、流星は、いつ出現するかわからないからわくわくする、という面もあるのではないかと思います。そのわくわくを楽しみながら観察をしていただければと思います。